今回は文京区千石2丁目『猫又坂』付近をご紹介(o^^o)♪
猫又坂は、文京区千石2~3丁目不忍通りの間、千川通りとの交差点まで延びている坂道。平均斜度が1.7度、一見穏やかではありますが…長いです。
ここは元々江戸の頃より千川にかかる猫又橋があった場所。坂名はこの橋にちなんだもの。猫又の由来は諸説あるが、その昔この地に狸がいて夜な夜な踊っているという話があり、ある日、少年僧が橋の近くに来ると白い獣が追ってきて、狸かと慌てふためき千川に落ちてしまった。それからこの橋は猫貍橋(猫又橋)と呼ばれるようになったという話が面白い。
『猫貍』とは、人を食い、その人になりすますという妖怪。暗い夜道、命からがら逃げ帰る姿は今は昔。点字ブロックも整備され人に優しい坂道に☆
この形状になったのは大正10年から。急な崖の猫又坂を切通し、不忍通りをつくり、現在の姿に。旧猫又坂は傾斜10度とキツい勾配。なんと、猫又坂途中南側にある石垣造りの坂がその名残りなのです(´∀`)
猫又坂の南側には古くは、一橋徳川家や土方久元子爵などの屋敷があったお土地柄。そんな千石に大正中頃より創業、老舗蕎麦屋『進開屋』(文京区千石2-30-6)さんがあります(o^^o)
こちらは、昭和4年改築した当時の造りそのままで現在も営業♪東京大空襲の戦火を免れた店舗は国の有形文化財にも登録されていて、入口の看板然り、その店構えはなんとも言えない風情ある趣。暖簾をくぐると黒光りした店内。足元は土間づくりになっていて、以前は小上がりだったが、戦中防空壕を掘ったので土間になったのだとか。いろんな歴史を刻んできた進開屋さん。現在、店を切り盛りしているのは、3代目・4代目親子。
3代目曰く「電気や、電気冷蔵庫・テレビをこの界隈で一番に入れたのはうちが最初。近所の人がその度見に来て。特にテレビは階段上まで人がごった返してねぇ。」と言いながら、親子で作る蕎麦は関東仕立て☆麺は喉ごし良く、そば粉の風味を楽しめ、創業当時と変わらないつゆの味はキリっと締まる粋な味。シメに出される蕎麦湯も心ゆくまで堪能♪
昭和レトロな空間で江戸の味を興してみては(。◕‿◕。)
≪進開屋≫
*営業時間 11:00~19:30
*定休日 毎金曜
☎ 03-3941-1307